意識・感覚の変化



現場に着いて初めて渡される進行表
お客様からのご要望
短時間でプランナーさんとの打ち合わせ

いつも通りの流れで進む
業務委託での結婚式撮影

9年前の自分には何の迷いもなかった
むしろこの現場が大好きで

結婚式を撮り続けることが
自分にとっての目標であり
使命だと思い込んでいた


あれから月日が経ち

様々な出会いを通し
自分と向き合いながら自問自答し

新たな感覚を掴みながら
いろんな人たちの人生を
撮り続けていった結果

あれだけ好きだった結婚式の現場が
今では
疑問と違和感ばかり感じるようになった

派手な演出
時間通りの進行
お決まりの構図
繰り返される上辺だけの会話
列席者とは対照的に迫り来る空虚感

そんな環境下に結婚式という舞台から
少しずつ足が遠のいていった

・・・

この日は一年ぶりの結婚式の撮影
新たな感覚で挑んでみたものの
思うことはやっぱり同じ

これまでにない家族の絆が見えた
温かい結婚式だっただけに

余計に自分一人だけが
取り残されたような感じになって

この人たちのことを
もっと知っていたら

事前に打ち合わせ
顔合わせができていたら

もっともっと
気持ちを込めて撮ることができたはず

・・・

そんなことばかりが
頭の中でずっとぐるぐると
うごめいている状態だった

家族のはじまりとなる結婚式の撮影は
もう仕事だと割り切って撮れない感覚に
なってしまったんだなと

もし今後、結婚式を撮るなら
事前に会って、話して、仲良くなって

自分のスタイル
こだわりで撮ってみたい

おそらくそれは
結婚式に限ったことではなくて
すべての撮影に共通すること

ただ実際には生活のために
撮らなくてはいけないこともあり

個人だと閃きの蛇口が大きくなって
理想に近いことができるけど

業務委託だと途端に狭くなって
ほとんど何もできないというギャップに

撮影が終わる度に
帰りの車中で一人考え込む日々


・・・


今日はありがとうございました
また宜しくお願いします

帰りの挨拶でプランナーさんが言った
その言葉に対して

とまどい
素直に返答できない自分がいた





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